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サポートNo.133(2020.12.20発行)の掲載内容

【1】エトピリカとウトウの海岸漂着事例(河瀬幸・黒沢信道)北海道東部の太平洋岸で衰弱したエトピリカが発見された。収容はできなかったが、状況から油による羽毛の汚染が考えられた。その3日後に、同一個体の可能性のある死骸が近くの砂浜で確認された。また近隣でウトウの漂着死骸も確認があり、海鳥の漂着情報の蓄積が重要である。

【2】湧別町で発生したタンチョウの交通事故について(吉野智生)オホーツク管内湧別町の道路わきでタンチョウの死骸が発見され、釧路市動物園での解剖の結果、骨折と臓器の挫傷から交通事故が疑われた。骨折の状況から、二度以上轢かれた可能性もある。同管内ではこれまで11例のタンチョウの収容例があるが、冬期の収容は本例が初めてであった。

【3】コテングコウモリ収容の相談事例(黒沢信道)釧路管内で連続してコテングコウモリの収容があり、3頭のうち2頭は放獣できたが、指骨の骨折があった1頭は衰弱死亡した。いずれも幼獣と思われ、その管理についての相談事例。

【4】国内でコウモリからコロナウイルスが検出されたという新聞報道について(武田忠義)新聞に「コウモリからコロナ類似ウイルスを検出」という記事が掲載されたが、新型コロナウイルス(COVID-19)との直接の関連は考えられず、過度に心配したりコウモリを恐れたりする必要はないとの解説。

【その他】

・中止となった2020年度の総会のための資料

・News & Letters